経済学部長・経済学研究科長 佐藤主光
新型コロナの感染拡大で一時期止まっていた国際間の交流が再び活発になってきました。一橋大学も学生の派遣と海外大学からの学生の受け入れを再開しています。本学が目指しているのは「グローバル人材」の育成です。この「グローバル人材」は英語など外国語でコミュニケーションができるに留まりません。国内外の課題を見出し、英語や現地の言語で情報・文献を収集、分析や議論を通じて課題解決まで進める能力のある人材なのです。そのために必要なのは課題を発見し、自ら率先して「考える力」だと思います。
コロナ禍を経て、世界は大きく変わっています。所得格差や貧困、環境(地球温暖化)問題、国家安全保障(防衛)、社会の少子高齢化など多くの課題に直面しています。皆さんには大学生活の4年間を通じて「問題意識」と「好奇心」をもって主体的にこれらの課題に取り組んでもらえればと思います。皆さんが学ぶ経済学の理論と実証はその助けになるはずです。
一橋大学経済学部は2013年度からグローバル・リーダーズ・プログラム(GLP)を実施しています。その狙いは英語などで優れたコミュニケーション能力を持ち、経済学の専門知識と分析スキルに基づいて国内外で活躍できるリーダーの育成にあります。時代を先導するリーダーの育成は“Captain of Industry”を標榜する一橋大学の使命でもあります。GLPには具体的には英語で開講される基礎科目や経済学部専門科目の履修、長期海外留学、中国や欧州への短期海外調査(オンラインの場合もあります)が含まれます。留学先として経済学部は海外の著名な大学とも交流協定を結んできました。
皆さんにとっては海外に目を開く有意義な機会になると思います。是非、積極的に参加してみてください。
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